フィレンツェを訪れたら外せない名物料理、それが「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」です。
ビステッカを食べる際に知っておくべきことがあるって聞いたんですが、本当ですか?
本当です。
フィレンツェでビステッカを心から楽しむためには、いくつかのことを事前に知っておく必要があります!
この記事ではあなたがビステッカで失敗しないために、事前に知っておくべき注意点についてご紹介していきます!
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナとは
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナとは、イタリア・トスカーナ地方を代表するTボーンステーキのことで、肉厚でジューシーな食感が特徴です。略してビステッカと呼ばれることも多いです。
使われる牛肉は主に「キアニーナ種」というトスカーナ原産の品種で、キアニーナ牛は古代ローマ遺跡の壁画にも描かれるほど古くから生息する世界一大きな牛。柔らかい赤身と普通の牛の約5分の1のコレステロール値が特徴です。
ビステッカは中央の骨を挟んで片側がサーロイン、もう片方がテンダーロイン(ヒレ)となっており、一度で二度おいしいステーキ。フィレンツェでは極厚に切ったビステッカをシンプルに塩コショウのみで味付けし、じっくりと直火焼きにして食べます。
ビステッカは量り売りで1kg以上から
ビステッカは1kg以上のサイズで提供されるのが一般的で、既にカットされているブロックから自分たちの食べたいサイズのものを選んで焼いてもらうことになります。料金は0.1kg単価での計算となるお店が多いです。
例えば店員さんが以下のように、今お店にある塊のサイズを教えてくれます。
いらっしゃい。今ビステッカは1.5kg, 2kg, 3.5kgがあるけどどれがいい?
親切なお店であればその際に金額も合わせて教えてくれますが、注文の際にサイズや金額をきちんと確認しないと思わぬ高額出費になることもあるので注意しましょう。
ざっくりの目安ですが、1kgで50~60ユーロほどがフィレンツェのビステッカ価格の相場です。
(※2024年時点)
少人数で食べる場合や予算を抑えたいときは、注文時に「小さめのビステッカをお願いしたい」と伝えるのがポイント。ただし、後述する調理の性質上、1kg以下の注文は受け付けてくれない店もあるので注意してください。
焼き加減は「サングエ」が基本
フィレンツェでのビステッカは、「血が滴る」という意味を持つ「サングエ」(ほぼレア)の状態で提供されるのが伝統です。この焼き方は、肉本来のジューシーさや旨味を最大限に引き出す方法とされています。
ミディアムやウェルダンを頼んでも、こだわりを持ってやっている正統派のお店であれば断られる可能性が非常に高いです。そのため「ビステッカとは、ほぼ生肉を食べるものだ」という覚悟をしておきましょう。
ビステッカを食べてお腹を壊したという話は聞いたことがないですが、衛生面について気になる方はスタッフにダメ元で焼き加減を相談するか、別のメニューを頼むことをおすすめします。
サイドメニューを楽しもう
ビステッカと相性抜群なのがトスカーナの伝統的なサイドメニューたち。特におすすめなのは以下の通り。
• グリル野菜:シンプルな味付けで肉の旨味を引き立てます。
• 白いんげん豆の煮込み:トスカーナ料理ならではの素朴な一品。
• ローストポテト:カリッとした食感が肉の柔らかさと対照的で、箸休めにぴったりです。
そして忘れてはいけないのがワイン。トスカーナ産のキャンティやブルネッロはビステッカと相性抜群です。
人気レストランは予約必須
人気店でビステッカを食べたいのであれば予約は必須です。
フィレンツェの地元民はもちろん、フィレンツェにはビステッカを求めて世界中から観光客が訪れるので、当日ふらりと訪れても入れない場合が多いです。
ただイタリアのディナータイムは20時以降が一般的なので、ディナー営業の開始時間(18時ごろ)に行けば予約なしでも奇跡的に入れる場合もあります。くれぐれも予約なしで20時からのピークタイムにレストランに突撃しないように注意しましょう。
ビステッカを楽しむコツ
初めてのビステッカ体験は、そのボリュームと味に圧倒されること間違いなし。脂身と赤身のバランス、香ばしく焼かれた外側とジューシーな内側のコントラストを堪能しましょう。
初心者の方はサイドメニューを多く注文せず、ビステッカに集中するのがおすすめです。また、無理に食べきろうとせず、食べ残しは持ち帰りが可能かどうかを確認してみてください。
まとめ:ビステッカを最大限楽しむために
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナは、フィレンツェを訪れたなら一度は試すべき絶品料理。
より安心してビステッカを楽しむためにも、量や料金、焼き加減などの注意点について事前に理解しておきましょう!
あなたもぜひ、フィレンツェの旅で一生忘れられないビステッカ体験をしてみてください!