ベネチアにバンクシーのアートがある?|隠れた名作とその背景を解説!

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バンクシーと言えば、正体不明のアーティストとして世界中で注目を集める存在。その作品は、政治や社会問題をテーマにした鋭いメッセージ性が特徴です。

そんな彼の作品が、ベネチアという水の都に登場したことをご存知でしょうか?

ベネチアは伝統的な芸術文化の街として知られていますが、そんな街の景色に溶け込むようにして現れるバンクシーのアートは一見の価値あり。

この記事ではベネチアのどこにバンクシーの作品があるのか、作品にはどんなメッセージが込められているのかについて解説していきます!

ベネチアのバンクシー作品 ”Migrant Child(移民の少年)”

Migrant Child (2019), by British street artist Banksy in Venice.VINCENZO PINTO/AFP via Getty Images

ベネチアにあるのは”Migrant Child(移民の少年)”という作品名の壁画。

2019年にベネチア・ビエンナーレという世界的なアートイベントの期間中、たった一夜にして描かれたと言われており、多くの議論と注目を呼びました。

この作品は、黄色い救命胴衣を着た少年が助けを求めるように手に信号弾を持っている姿を描いたものです。ベネチアのカナル沿いの古い建物に描かれており、その位置とテーマが非常に象徴的。観光客や地元住民が行き交うエリアで、作品は特に移民危機への関心を高めるものとして話題になりました。

アクセス方法と注意点

“Migrant Child(移民の少年)”の作品を見るには、ベネチア本島のドルソドゥーロ地区に向かいましょう。近くにはアカデミア橋やペギー・グッゲンハイム・コレクションといった観光スポットもあり、観光とセットで楽しむことができます。

ただし、ベネチアは水位の変動が激しい都市でもあります。満潮時や大雨の後には、水位が上昇して作品の一部が水に隠れてしまうことがあります。そのため、訪問前に天候や潮汐情報を確認することをおすすめします。

作品消滅の危機?修復に関する議論

この作品は海水に浸かることもあるような過酷な環境にあるため、2019年に描かれた新しい作品であるにもかかわらず急速に劣化が進んでいっています。

徐々に色あせていく壁画を見過ごすべきかどうか、地元住民やイタリア美術界の間で論争が巻き起こり、ストリートアートの根本的な目的をめぐり意見が分かれています。

イタリアの文化省が修復を行う旨の声明を発表したものの、「制作されて70年に満たないパブリックアートに関しては遺産保護を監督する国家機関の管轄下にはない」というイタリアの法律があるため、実際に修復が行われるかの議論は決着していないようです。

バンクシーの作品は、その儚さも魅力の一部。見られなくなってしまう前にぜひ一度作品を目にしておきましょう!

まとめ:消えてしまう前に見に行こう!

Migrant Child (2019), by British street artist Banksy in Venice.VINCENZO PINTO/AFP via Getty Images

バンクシーのアートがベネチアにあること自体知らなかった方も多いのではないでしょうか?

彼の作品は映えスポットとして楽しめるだけでなく、社会問題への関心を喚起する役割も果たしています。

この記事を読んで興味を持った方は、作品がなくなってしまう前にぜひベネチアを訪れて”Migrant Child(移民の少年)”を探してみてください!

ちなみに、「自分アートのこと分からないんだよな」という方にはこちらの本が超おすすめ。30代に入るまで美術館にすら行ったことがなかった僕でも、この本を読んでアートに興味を持てるようになりました。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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