前編に続いて、こちらの記事で海外駐在員になる確率を上げる具体的な10のステップの後編をお届けしたいと思います。
前半ではこちらの5つのステップについてご紹介しました。
前編をまだ読んで無いという方はこちらからどうぞ!
それでは早速後編をスタートしましょう!
海外駐在の確率を上げる10のステップ 〜後半〜
6. ことあるごとに希望を伝える
至ってシンプルですが、チャンスがあるたびに「駐在したい!」という希望を周囲に伝えることは皆さんが思っているより何倍も重要です。
学生時代から海外駐在がしたかった僕にしてみると非常に不思議なのですが、近年は海外駐在を希望する社員が非常に少ないとのこと。それもあってか上司陣は「海外に誰か派遣したいんだけど、どこかに海外に行きたがっている生きのいい社員はいないかな?」というマインドで人探しをしていることも少なくありません。
従って希望を周囲に発信し続けるというだけでも、そういったマネジメント層の耳にあなたの声が届く可能性が上がり、実はかなり海外駐在に近づくことができます。
僕も入社時から(なんなら就活の頃から)海外への希望を強く、そして事あるごとにアピールしていました。しつこいアピールが効いたのか、結果として僕は今駐在員として働いています。
また会社によるかもしれませんが、飲みの席で人事が決まるということも案外少なくありません。普段なかなか希望を伝えるチャンスがない、という方はお酒の席で伝えてみるのも作戦の一つかもしれませんね。
実際、懇親会の席で「駐在に興味あるやつはいるか?」という事業部長からの質問に対し、「はい!あります!」と即答した僕の友人H君が、その半年後に本当に米国駐在を掴みとったという前例もあります。その時即答を躊躇った他の若手は、米国駐在を勝ち取り、給料爆増・旅行しまくりのH君を見てとてつもない後悔をしていました笑
僕と僕の友人のN=2の例ではありますが、希望を伝えることで駐在を掴み取る可能性は間違いなく上がります。あなたの本気のPRはきっと届きます!
そして言うだけならタダです。希望を発信しつづけましょう!
7. 建前を準備しておく
海外駐在の希望をアピースし始めると、決まって聞かれる2つの質問があります。
そしてこの質問への回答があなたの駐在の可能性を大きく左右すると僕は思っています。その質問とは…
- 希望の国はあるの?
- なんで駐在したいの?
この2つです。これに対してあなたならどう回答しますか?
間違っても「治安の良い先進国がいいです!インドや中国はちょっと…」などとは言ってはいけませんよ。
後述しますが、駐在できるかは上司との関係性が重要です。このような回答をすることで、「こいつ駐在したいって言ってるけど遊びに行きたいだけじゃん」と上司に思われてしまったらむしろ駐在からは遠のいてしまう可能性があります。
参考までに、僕は毎回以下のように答えていました。
- 「希望の国は?」
→「特にありません、インドでもアフリカでも世界中どこでもいきます!」 - 「何故駐在したいの?」
→「駐在員になると、若手でも現地のマネジメントを任せられ、年次以上の裁量と責任を持って働くことになると理解しています。そうしたチャレンジングな環境で自分を成長させたく、駐在を希望しています!」
あなたが上司だったとして、先程の「インド中国はちょっと…」というA君と比べてどちらを駐在させたいか、答えは明白ですよね。
でも実はこれ、対社内での方便です。
僕も本音ではインドやアフリカよりアメリカやヨーロッパに駐在したかったですし、駐在したい一番の理由は至ってシンプルで「沢山お金をもらって海外で暮らせるから」です。
でもそれを馬鹿真面目に言ったところで願いが叶う訳はないので、戦略的に上記のような建前を話していました。
もし僕が商社に勤務していたら、本当にゴリゴリハードな国に赴任させられる可能性が高いのでこのような回答はしていなかったかもしれません。メーカーであり、赴任候補先にハードシップが高い国が少ないという安心感があったからこ使えた手法かもしれません。
ご家族のことも考えると治安が良く、住みやすい国でないと困る、という方は、無理して「どこでも行きます!」と言う必要はありません。ここでお伝えしたかったことは、本音と建前を上手く切り分け、上司を味方につける(敵に回さない)ことが大事ということです。
ですのでご家族がいらっしゃる方であれば、以下のような回答が良いかもしれませんね。
「希望の国は?」→「僕/私個人の気持ちとしては、どんな国でもいいので是非チャレンジしてみたいと思っています。ただ配偶者や子供のことを考えると、子連れでも安心して住める環境か、教育が整っているかどうかというのは気になるポイントではあります。」
このような言い方であれば、駐在先の国を個人の趣向で選り好みしている訳ではなく、家族のことを考えて治安の良い先進国を希望している旨を伝えることができ、上司の感情的な反発を避けることができるのではないでしょうか。
8. ストレス耐性をつける
社内で豆腐メンタル認定されている方は、残念ながら海外駐在員に選ばれる可能性は低いです。
海外で働くということは、想像以上にハードなものです。(慣れてしまえば、むしろ楽という方もたくさんいますが笑)赴任したものの、メンタルを病んでしまって1年以内に帰国を余儀なくされるという方も、残念ながら一定数存在します。
ですので派遣する側の上司や人事は、自分たちが送った社員が病んでしまうことを非常に危惧しています。逆に「この人ならストレス耐性が高いので大丈夫だろう」と思ってもらえると海外駐在員に選んでもらえる可能性は上がります。
もし今自分のストレス耐性に自信がない方は、こちらの記事を参考にストレス耐性を高めることにトライしてみてください。
僕自身もそうですが、体育会系出身の人間はこの点に於いて非常に高い評価を受ける傾向にあります。
9. とにかく目先の仕事で高評価を獲得する
先程から何度か触れていますが、上司からの信頼なしには海外駐在を勝ち取ることは不可能です。
至極当然のことですが、海外駐在員を派遣するためには年間何千万円ものコストが発生するので、こいつにならその投資をしてもいい、こいつならやってくれる、と上司に思ってもらえないとチャンスは降ってきません。
そういった信頼というのは一朝一夕に築けるものではないので、毎日目の前の仕事をひたむきにやるしかありません。(といいつつ、上手く手を抜きつつ、でもきちんと成果をあげて信頼を積み上げるテクニックもあるので、これについては別の記事でまとめたいと思います)
万が一直属の上司と反りが合わず、関係性が良好でないという場合でも、目の前の仕事に愚直に取り組み、結果を残していれば必ず見てくれている人はいます。別の部署へ異動してからの駐在という線も十分にあり得るので、腐らずに頑張ってみてください!
10. 諦めない
最後はこれに尽きます。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、諦めないことの重要性についてあの偉大な発明王はこのような名言を残しています。
Our greatest weakness lies in giving up. The most certain way to succeed is always to try just one more time.
Thomas Edison (トーマス・エジソン)
私たちの最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう1回だけ試してみることだ。
前編と後編に渡って海外駐在への切符を掴むための方法をご紹介してきましたが、最後はあなたがそれらの行動を諦めずにやり続けられるかが最も重要です。
「5. 資格(客観的根拠)を取る」、「6. ことあるごとに希望を伝える」などについてはどんな環境にいても継続的に行動し続けましょう。
そしてもしあなたが海外とのつながりが薄い部署にいるようであれば異動のチャンスを窺ってみたり、駐在しやすい職種への転身を検討してみてもいいかもしれません。
海外駐在前提のポストに応募して他社に転職するというのも一つです。
何も海外駐在に限ったことではありませんが、強い思いを持って行動を続けていればあなたの夢や目標はきっと実現できます。
もしあなたが本当に海外駐在にチャレンジしてみたいという熱い思いを持っているのであれば、諦めずに行動し続けましょう!
まとめ
さて、今回は前編後編に分けて海外駐在の確立をあげる10のステップについてお伝えしてきました。
どんな理由で目指すにせよ、海外駐在は人生にとって非常に貴重な学びと刺激の期間になることは間違いありません。苦労や困難も沢山ありますが、それも含めて人生経験です。ご家族の絆を深めるきっかけにもなることと思います。
諦めず努力し続けて、あなたも駐在員の切符を勝ち取りましょう!